料理の基本ってなに?

本屋さんに行くと必ずレシピ本コーナーがあって、常に新刊が平積みでズラリ!
いつ見ても豊富なラインナップに料理好きには楽しい場所ですよね

私も買うことは少ないものの
今どんな本が人気なのかチェックをしたり、
アイデアに詰まったときにはヒントを貰いに行きます

そこでふと気がついたこと、
「料理の基本」ってタイトルの本が結構ある

そもそも「料理の基本」ってなに?

そう思ってページをめくると、
「基本の切り方」
「基本の計量」
   ・
   ・
   ・
「基本の肉じゃが」
「基本のハンバーグ」
「基本の味噌汁」 ?!?

なんだ!レシピじゃないか!?(味噌汁もレシピ?!)

と思いました・・・

いや、これ本当に問題だと思っていて、

「基本を知らないから料理ができない」と当然のように思わせてしまっていますよね?

返せば「レシピを暗記すれば料理ができるようになるってことですか?!」と聞きたくなります

確かに切り方は均一な方が火や味の入りが同じになるから
基本と言っても良いと思います

でも計量や手順を「基本」として教えるのが
“当然の基本”になっていることが私は疑問でならない・・・

どこでも手軽にごはんが買える時代、
確かにおふくろの味は減っているけれど
昭和生まれの子供のお母さんやお祖母ちゃんが料理をする時、
肉じゃがをつくるのにレシピ見ていましたか?

では東北のお母さんと関西のお母さんの肉じゃがは
同じつくり方ですか?
それどころか、隣のおうちの肉じゃがですら違いませんかね?

レシピは「基本」じゃなくて、「一例」でしかない

鯖の味噌煮だって、唐揚げだって、人によってつくり方は違うし味も違います
(プロの料理本ですら違います)

それなのに
「料理の基本」=「トラディショナルな料理のレシピ」
になってしまうのは不思議に思いませんか?

じゃあ、基本ってなに?!
と言う声が聞こえてきそうですね(笑)

そう!それこそ私が提唱したいこと

和食で言えば「8:1:1」とか「1:1:1」とか
対比で表したベースになる調味料のことだったり、
もっと初歩に立ち返れば濃口醤油と淡口醤油はどちらが塩分濃度が高いとか、
みりんは結構なアルコール度数のお酒だってこととか、
そういうことを知ることにあると思っています(日本人ならね)

インド料理ならスパイスを知る
フランス料理ならフォンを知る

のように

でもその手前に料理の要と言える大切なことがあります

それはどんな国の料理にも共通の「味覚」を知ること

塩味・甘味・酸味・苦味・旨味

これに加えて、

脂味・蘞味・渋味・辛味・風味(厳密言うと味覚じゃないものもあるけど)などが
影響し合って“美味しい味”はできあがります

これこそ学ぶべき「料理の基本」だと思うのですが、
いつかの家庭科の授業で教わったことありますか?
少なくとも私の記憶にはないです
(真面目に授業聞いてなかったからあまり強気で言えないけど・・・)

ちなみに私は調理師や栄養士ではないし、
プロの料理人として働いた経験もありません
でも料理家としてお仕事をしています

それが叶った理由の1つは、
自然と「料理の基本」を体得していたことにあると思っています

それは肉じゃがのレシピを暗記しているって話ではありません
肉じゃがの味にするには何をどうすれば良いかをわかっているんです

この違い、わかりますか?

誤解しないで欲しいのですが、
レシピがこの世に要らないと言っているんじゃないですよ
私も他の料理家さんのレシピを見てつくったりしますし

ただ参考にしつつ、
お菓子以外は目分量(自分量)でつくります

その方が好みの味になるからです

目分量でもつくれるレベルになって初めて
レシピがもつ本来のメリットを活かせると思うわけです

だから料理の基礎を身につけたいと思うなら
まちがっても最初に料理のレシピを買わないこと

料理上手への近道はレシピを暗記することではなく、
その味がなにから出来ているのかわかるようになることなんです

そしてその答えは
「味覚」を知ると簡単に出せるようになります

大丈夫、誰でもできるようになりますから

そしてこれを知ると料理も食べるのも
もっと楽しくなりますよ